ベトナム進出で気にするべき費用4点

コスト

かつてチャイナプラスワン、として中国に次ぐ第2の拠点として人気を博し、今もなお進出を検討されてる事業者の方は多いかと思います。

自身の備忘録も兼ねて、少しばかりデータを纏めてみました。

(出典:2017年度 アジア・オセアニア投資関連コスト比較調査(20183月)

https://www.jetro.go.jp/world/reports/2018/01/d78a35442e4ce3c0.html

 

【目次】

 

 

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1.賃金

下記の図に、横並びで中国2都市とバンコク・ハノイで並べてみました。

賃金はイメージの通り中国 > 東南アジアですね。

金額は、“基本給、諸手当、社会保障、残業代、賞与等含む”、勤続年数は“正規雇用(実務経験3年程度の作業員)”となっています。

いわゆる若手のブルーカラーとイメージして頂ければいいかと思います。

 

「ハノイ、204USD/月」・・・

 

業種や作業内容により異なるとは思いますが、この金額で大量雇用による安定した生産力を維持しようというのは少し難しいかと思います。(*あくまで私個人のイメージです。)

 

ベトナム人は貧困層でも携帯電話やインターネットの普及率は高く、1円でも高い職場を日々探しています。作業内容にもよりますが、月給204USDというのは魅力的な賃金には該当しません。

 

ただ、中国・タイと比較すると、賃金の差は歴然ですね。

成長が鈍化しているとは言え、中国のGDPは8%前後で成長を続けています。

今後も物価上昇は続くと考えられますので、ベトナムを進出の候補とするのは悪くないと思います。

 

2.社会保険料

雇用者にとっては、ほぼ人件費と同義にも社会保険料。ベトナムはどうでしょうか。

駐在してから驚きましたが、社会主義国にも関わらず以外と負担率は低いです。

(参考として日本は、雇用者・被雇用者とも負担率は15%ほどです。)

 

同じ社会主義国の中国と比較してみましょう。

下図にもあるように、雇用者は約40%負担、被雇用者も20%程度の負担となっています。

社会保険料の負担率も進出にあたっては、資金計画に大きな影響を与えますので注意が必要です。

 

現時点で、ベトナムの社会保険料率を上げるという議論はないようですが、今年の6月に火災保険料率は引き上げが行われました。あまり想像したくありませんが、一党独裁の社会主義国であるが故に、企業負担率の引き上げは今後もリスクがあると予想します。

火災保険料率の改定について、詳しくは下記のリンクを一読下さい。

「強制火災・爆発保険の料率改定で企業に影響も」:

https://www.jetro.go.jp/biznews/2018/06/2acd65798d72d306.html

 

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3.賃金上昇率

名目と実質で少し議論はありますが、中国・ベトナムとも賃金は引き続き上昇傾向です。

同じ賃金上昇でも両者の内容は少し異なるかと分析します。

中国の場合、今や中国発の技術が世界の市場でシェアを拡大しています。パソコンやスマホのみならず、ドローンなどの先端技術は中国がアメリカをリードしているケースもあるほどです。

中国のBtoC企業が国内の成長を引っ張り、賃金上昇が実現している一方、ベトナムは外資の参入によって労働力の需要が高まり、賃金が押し上げられてるのではないかと考えます。

 

4.その他費用

主に電気代の話になりますが、データで比べますと中国よりもかなり安いですね。

ベトナムのピーク時の電気料金でも中国の平常時と同等になっています。

ベトナムの電力供給は、水力38%、火力35%と、この2つで大半の電力を賄っています。

雨の多い熱帯の気候を有効活用した発電形態という訳ですね。

ただし、停電はある程度あります。電力の供給量の問題ではなく、中国と比べた場合、まだ送電・配電のインフラが未整備という理由が挙げられます。

工業団地によっては、補助電源を設置しているところもあるようですので、工業団地に進出予定の企業は一度確認してみた方がいいと思います。

 

もう一点気にしておくべき費用として、海運の費用があります。

これは、物理的な距離が影響するので致し方ありませんが、ベトナムは中国よりも海運に掛かる費用が高いです。当然、荷物の運搬に掛かる時間も長くなります。

(日本からハイフォンで約2週間というイメージです。)

 

弊社はまだ被害を被ったことはありませんが、港に陸揚げされたあとの陸運で荷物がダメージを受けるというケースもあるようです。

電気の送配電網と同様に、道路の整備も中国と比較すると進んでいません。

よって、デコボコ道をトラックで進むうちに、揺れによって荷物が破損というトラブルもよく聞きます。

 

本日は、JETROによって公開されてるデータと私の体験を求めに纏めました。

ご参考までにどうぞ。