短期出張者の個人所得税(PIT) part.2

ベトナム税務

テト前でざわつくベトナム。

昨夜はサッカーの試合もあり、さらにざわついてましたね。

結果は残念ながら敗戦ということですが、次戦に期待しましょう。

 

さて、本日のブログですがタイトルにもあるように「出張者のPIT (続編)」と言ったところです。

仕事柄、ベトナムにおけるビジネスリスクを調べることは多いのですが、ジェトロのページでトラブル事例なるものを発見しました。

 

お時間のある方は、パラパラとめくって頂くといいかもしれません。

死ぬほど不安になりますw

 

では、行きましょう!

 

【目次】

 

 

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1.ジェトロの見解

まず、これです。

上のリンクからPDFを開いて頂くと事例#7として紹介されてます。

 

ズバリ、回答からいきますと、「課税所得 * 20% を納税しましょう」という見解になっています。

申告していない現地法人からすると、ビクッとしますよね・・

 

実務運用がどうかは定かではありませんが、ジェトロの見解はこちらになります。

 

 

2.通達111/2013/TT-BTCの内容とは??

本件に関して、関連通達は「通達111/2013/TT-BTC第1条」となっています。

そもそも、この通達には何が書いてあるのか?

という見方をしてみましょう。

 

とりあえず、そのままググると・・

見事にベトナム語ばかりです。(そりゃ、そうですよね・・)

 

日本語の解説が欲しいので、一文字「税」という漢字を足してググってみました。

すると、Unistarというベトナム 100%出資の監査法人のページがヒットしました。(不勉強で恐縮ですが、この法人のことあまり詳しく知りません・・)

 

こちらのページがその内容となります。

ベトナムにおいて勤務する外国人に対し、給与支給者は契約書或いはベトナムへの派遣決定書に記載された納税者のベトナム勤務時間をもとにして累進税率表により(ベトナム勤務時間が課税年度の183日間以上の個人に対し)、或いは一定税率表により(ベトナム勤務時間が課税年度の183日間未満の個人に対し)個人所得税を天引きする。

(引用:Uni 03-09-2013 -個人所得税法の一部条項のガイドライン)

 

翻訳の精度などもありますが、こちらの解釈としては、

  • そもそも出張者を派遣する前に「派遣決定書」を準備しなさいよ。
  • それに基づいて、現法は所得税を徴収しなさいよ。

という内容です。

 

「・・・・決定書・・・・」

そもそも、これを用意していない法人も多数ではないでしょうか?

特に中小企業の場合など・・

 

 

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3.まとめ

まとめ、と偉そうに言っても特に纏まっていません。

とりあえず、ベトナムの通達としては先述の内容の通り、源泉徴収が必要という解釈のようです。

 

ただ、年に数回、数日程度の出張しか行っていない企業ですとそこまで気にする必要もないと思います。

ベトナムに延滞税は未納税額に対し1日当たり0.05%と高額ですが、少額な出張車の人件費に対してであれば、あまりダメージは大きくないと思います。

 

ただし、進出初年度などで、長期の出張者が複数名いる場合は危険です。

  • 出張者:⒊名(各自の年収600万円)
  • 滞在日数:300日(各自 100日ずつ)
  • 延滞日数:丸⒊年

この条件で試算してみましょう。

600万円 * 3人 * 100/365日 = 493万円 ・・・本税部分

493万円 * (1.0005)の1095乗 ー 493万円 = 359万円 ・・・延滞税

合計 : 852万円

という計算になります。

 

ここに、さらにホテル代や飛行機代なども加算して計算される可能性があるので、かなりのダメージになります。

 

この論点、会計コンサルに聞いても、はっきりと「深刻不要!」というケースは少ないです。

なぜなら、そう言っておいて税務調査で指摘されると、お互いに辛いですよね。(コンサルからいろんな意見ありますが本音はコレだと思います。何かあったら責任取れない・・)

税務調査では担当調査官の裁量によるところがかなり大きいです。

かと言って、税務署に確認するのは得策ではありません。相談したら必ず、「当たり前だ!申告して納税しろ!」となります。

 

前回も軽く述べましたが、やはり本社を含めたグループ内で方針を決めて、それに合わせたリスクマネジメントが必要ということです。

纏まってないぞ!というツッコミは勘弁して下さい。