ベトナム駐在員が「OKY」を叫ぶ

ベトナム全般

駐在員として、中小企業の本社から派遣されているベトナム現地の社長は、ベトナムという土地におけるビジネスの困難さと本社の板挟みに会います。

OKY」という言葉が駐在者の間で囁かれる事情を見て、まず間違いないと思います。

OKYとは・・

O」:お前が

K」:ここ来て

Y」:やってみろ   の略称です。

 

なるほど、上手い表現だなと駐在歴の浅い私でも毎日感じています。

今日はそうぼやきたくなる事情を解説していきます。

【目次】

 

 

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1.本社がベトナムの文化を理解していない

ベトナムの文化とは何ぞや?

そう聞かれても、まだはっきり分かりません。

一般的な事象として、宗教は仏教であり、イスラム教徒のようなラマダンや食の制限はない点に着目すると、日本人には接し易い環境と言えます。

あとは、中国と同じく旧暦を採用しており、テトとよばれる旧正月が非常に大切なイベントとされています。

 

しかし、ベトナム人の宗教観は日本人にも近く、クリスマスは勿論のこと、ハロウィン、11日の正月もお祝い事として、パーティやらイベントが開催されています。

やはり、スマートフォンの普及とともにインターネットが広く普及したことが、欧米文化の流入に寄与したと考えます。

弊社のワーカーでもスマートフォンは保有していますし、休み時間にYouTubeをみてワイワイと盛り上がっている光景は何ら日本と変わりありません。

所有するスマホの機種は、所得によって大きく差が出ます。(スタッフはiPhone、ワーカーは中華スマホといった感じです。)

 

(ハイフォンの教会前に飾られたクリスマスツリーです。結構ガチですよね。)

 

すこし話が逸れましたね。

文化という概念をベトナム人の就業感に置き換えて、話を進めてみたいと思います。

先日のブログ、https://comaaso.net/salary-2019/

にも記載しましたが、ベトナム人は会社の福利厚生を非常に重要視します。

特に、社員旅行はベトナムでは必須のイベントと言われるほどです。

 

この点、日本人と対照的ですよね。

日本で半強制参加の社員旅行(土日を使っての12日など)なんて、2chでぼろくそに書かれています(笑)

一方、ベトナムでは社員旅行がない会社は、従業員の満足度も低く離職の大きな一因になると言われています。

 

文化≒就業感というポイントで本社と揉めるまず1点がこの社員旅行です。

個人的な感想ですが、ベトナム進出前・準備段階で社員旅行の重要性を理解してる本社幹部など多分いません。

「利益が出たら、(社員旅行も)考えなくもない」程度のスタンスかと思います。

 

進出初年度~2年、3年という段階で利益を出せる日系企業は、恐らく少数派かと思います。

つまり、その3年間は「社員旅行の実施可否」という点で本社と揉めることになります。

 

ベトナム側社員旅行は離職率を下げて、従業員のモチベUPにもなる予算に組み込みたい!

本社側 : バカなことを言うな!赤字の会社が社員旅行に行くなんて許可できる訳がない!

 

こんな感じのやり取りを経験された駐在員、いらっしゃいませんか?

ベトナム側の意向としては、豪華な旅行は必要ないのです。

日帰りで海に行く、遠出して食事をする、程度のことで問題ないのですよ・・

 

 

2.「中国と同じ」、というか「中国よりイージー」と勘違いしてる

ベトナムは今、日本からの観光旅行でそこそこ人気ありますね。

治安が良くて親日というのが、もっぱらの見方だからです。(あと物価が安いとか)

 

チャイナ+1という事で、中国に加えベトナムに拠点を出された会社なんかは、このイメージが先行してベトナムは中国よりビジネスがやり易いと勘違いされてるケースが多数です。

まぁ確かに、中国のニュース映像で食品偽装や半日デモのニュースを見ると、ベトナムはイージーな国と勘違いするのも無理はありませんが・・

 

ハッキリ申し上げますと、ベトナムは決してイージーな国ではありません。

まず第一に言葉の壁があります。

大卒のベトナム人なんかは、ある程度英語は喋れますが、本社の人間(特に中小の場合)が英語が喋れないのであまり意味がありません。

業務の中心が日本語になります。

 

日本語で業務を回すとなると、通訳人材の採用が不可欠になります。

中国には、日本語堪能な人材が多数いるのとは対照的に、ベトナムにおける日本語人材はそれほど数が多くありません。

勿論、一定数日本語話者はいますが質は高くありません。

本社から送られてきた日本語のメールを翻訳して、現場スタッフに転送しても「指示がよく分からない」と現場が混乱する事も多々あります。

 

次に、現地調達コストの問題です。

ベトナムは社会主義国でありながら市場経済をドイモイ政策によって解禁しています。

外資の進出規制も大部分が撤廃され、制度的な障壁はもはやほとんどありません。

しかし、工業立国として発展した中国と比較すると、生産に必要な資材の調達で苦労することが多々あります。

 

ベトナム国内で買えるけども、価格が高い。中国で調達するよりも、モノによっては1.5倍~2倍なんてケースも珍しくありません。

現地で必要な調達品の多くはASEANや中国からの輸入品ですから当然ですよね。

輸送費や商社の手数料が価格に転嫁されているという訳です。

 

これらが結果的に、「人件費が安い」というきっかけから低コスト化を狙ってベトナムへ進出したが、なかなか予算を達成できないベトナム法人を形成してしまう訳です。

駐在員は調達コストを下げるために、現地の日系企業とのコネクション作り、ローカル企業の事業所・工場視察に多くの時間をとられることになります。

 

 

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3.税関・税務署職員の汚職

駐在員からすると、これが一番キツイですね。

ただでさえ予算が厳しい中で、綿密に資金繰りを計算して事業を行っていても、税関の事後調査・税務調査が入ると、高確率で追徴や罰金を払えと言って来ます。

 

とりわけ税務調査については追徴ゼロ円で切り抜けることは不可能と言われています。

何かしらイチャモンをつけられて、お金をせびりとられます。

今回のブログで詳細までは書きませんが、調査官が会社にやって来て色々と資料をアレ出せこれ出せと言って来ます。

少し言葉を濁しますが、調査官が来た場合、ある程度のおもてなしをするのが一般的です。

 

数日間調査した後、社長である駐在員が一緒に呼ばれてベトナム語で長い説明があった後、ベトナム語の決定書を渡されます。

そこに、違反内容やら記載されており、追徴額の支払いを要求されます。

まぁ、こんな事はベトナムでは珍しくもないので冷静に対応することが重要です。

まずは、渡された決定書に求められてもサインをしない事です。

内容を確認しますと告げて、とりあえず調査官に帰ってもらいましょう。

 

調査官が帰った後に、会計事務所や法務コンサルと色々と打ち合わせをする訳ですが、これに死ぬほど労力と時間を取られます。

本社からも、内容の説明を求められますが、コレがツライ。。

ベトナム人通訳を介しての情報になるので、内容を理解するのに異常に時間が掛かるのです・・・

 

税務調査や税関の事後調査は、また別の機会に色々と書いてみます。

以上、本社とベトナムで板挟みになり「OKY」と心の中で叫ぶ駐在者の泣き言でした。

一人でも共感者が入れば幸いです。